根尖性歯周炎
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根尖性歯周炎(ペル)とは、神経が死んでしまった歯または抜髄した歯の根の炎症のことです。
歯の中が感染し、顎の骨と歯とを結びつけている歯根膜、歯の根の先から周囲の組織や顎の骨に炎症が広がり痛みが出ます。
大きな虫歯や打撲などによって神経が死んでしまった歯や、根の治療を途中のままにして時間がたってしまった時、以前に神経を取って治療した歯が、何らかの原因で感染を起こした時に発症します。
「神経のない歯がなぜ痛むの?」と疑問に思う患者さんも多いと思いますが、根尖性歯周炎(ペル)は、神経を抜いた歯や神経が何らかの原因ですでに死んでしまった歯の周辺の組織が炎症を起こすことで痛みを感じを感じる病気です。
根尖性歯周炎の症状
初期症状しては、軽度の歯が浮くような痛みや噛んだときに痛みが生じます。進行するとズキンズキンと拍動するような痛みを何もしなくても感じるようになります。
根尖性歯周炎を放置すると、顎の骨がどんどん溶けていき、ついには骨をつきやぶって歯肉に穴が開いて、膿が出てきます。
●根尖性歯周炎の症状
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歯が浮くような感じがする
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噛むと痛い
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何もしなくてもズキンズキンと拍動するような痛みがある
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膿が出る
治療法
根尖性歯周炎の治療方法としては、原因となっている歯の内部で感染した歯髄や腐敗物、細菌を取り除く「感染根管治療」を行います。
1
天蓋の除去
感染している歯の根の治療ができるよう、歯を削る、または古い被せ物を除去して、歯の神経の管(根管)が見えるようにします。
2
根管洗浄、拡大、調薬
リーマーという細い針のような道具を用い、根管内の汚染された部分を取り除きます。根管内がきれいになれば、消毒液を入れて蓋をします。
ここで炎症が治まるまで何度か薬の入れ替えを行うため、歯の根の処置には通院が必要です。
3
根管充填
根管貼薬を何度か施した後、根管から細菌が除去されてきれいになり、痛みや違和感がなくなった状態になれば、根管に充填剤を詰めていきます。
根管内に細菌が活動する空間を残しておくと、根管の中に新たに細菌が入ってしまい、細菌が増殖してしまうため、充填剤を詰めて根管を封鎖し細菌が活動できない状態にします。
4
支台歯築造・補綴
根管充填が終われば、歯に土台を立て、被せ物の型を取ります。最終的には歯の被せ物を入れます。保険内では銀やプラスチックの歯が入りますが、セラミックなどの白い被せ物を選択することもできます。