top of page

歯科の勉強を続ける理由とマウスピース矯正

更新日:11月10日

2024年11月1日〜3日に、当院長西川が アメリカ サンディエゴにてアメリカ歯周病学会 年次総会に参加してきました。




当院の患者さんには長期休診となり、ご不便をおかけしまして申し訳ありません。

今後も継続的に参加するため、予約が取りにくい状況になる可能性がありますが、より良い歯科医療を提供するのに必要なため、どうぞご理解のほど宜しくお願い致します。


今回はアメリカのサンディエゴという都市で学会が開催されておりました。




サンディエゴはロサンゼルスから近く、海や街並みが非常にキレイな都市でした。


勉強会の時は毎回そうなんですが、勉強のために行っておりますので、観光や食事を楽しむ、ということはほとんどありません。

患者さんの中には「海外で観光できていいですね〜」とおっしゃる方もおられますが、実は全くそんなことはありません。


ホテルから会場までの道のりの景色を楽しむ程度になります。


朝5時に起床し、7時過ぎには会場に着いて、朝8時から夜19時30分ごろまで、3日間ずーーっとひたすら勉強になります。




昨年に引き続き、今年も世界中から非常に多くの歯科医師が参加されていました


今年はアメリカと日本の共同開催でしたので、日本の歯科医師も数名発表をされておられました。

他にもアメリカ、イタリア、台湾、韓国などの歯科医師の先生も発表されておりました。


そこで私が感じたのは、日本人の英語力日本の歯科医療レベルと、それを「客観的に見ている異国人」というものを身近で見ることができ、肌感覚でいろいろな事を感じました。

こういうことは日本だけの勉強会では全く分からないので、非常に学びになりました。



今年のアメリカ歯周病学会では、「インプラント周囲炎」という、インプラントの失敗ケースの発表を多数の先生が発表されておりました。

こちらのブログでも紹介しましたが、やはりインプラントは天然の歯に比べて長持ちしにくいことを再確認できました。



天然の自分の歯をいかに持たせるか?


いろいろな要因がありますが、やはり一番大切なのは歯が長持ちしやすい歯並び・かみ合わせにする 矯正治療 がとても重要です。


こちらのブログでも紹介しておりますが、歯を持たせる最大の予防は 適切な歯並び・かみ合わせ です。


当院は、予防処置・虫歯治療・歯周病治療・審美治療・根管治療・入れ歯治療・移植治療・インプラント治療など、どの分野の治療も行いますが、最も力を入れているのは矯正治療になります。

それは上記のような理由があるからです。




今回は矯正を希望される患者さんで、マウスピース矯正について記載します。


通常、矯正治療というと、銀色の針金を使ったイメージがあると思います。


↑このようなイメージだと思います。


一方、マウスピース矯正というのは透明のマウスピースを1〜2週間で交換することによって歯並びを改善するというものになります。




透明で目立ちにくく矯正できるので、日本で非常に人気があります。(当院でも人気です)

(海外では矯正治療するのが一種のお金持ちのステータスなので、矯正していることをアピールするためワイヤー矯正も非常に人気があります。)


しかし、こちらのマウスピース矯正には欠点もあります。

欠点として

①歯並び・かみ合わせを大きく変える場合、非適応になる

②ワイヤー矯正に比べて、歯の移動量が少ないので、矯正治療期間が長くなりやすい(マウスピース矯正は、設計した歯の移動量の50%程度しか歯が動かない というデータもある)

③マウスピース矯正は、歯の細かい移動の微調整が安易にできないため、微調整したい場合は、マウスピース再設計・マウスピース作成・マウスピースの発送・マウスピースの受け取り・マウスピースの装着 となり、時間と手間がかかる

④ワイヤー矯正をやったことがない歯科医師でもマウスピース矯正しても罰則はないので、マウスピース矯正で治りきらなかった場合、ワイヤー矯正でリカバリーができず、患者さんが困ってしまうことが多々ある


など、他にもありますが、簡単に説明するとこのような感じです。

④がとても重要です。マウスピース矯正で治らない場合、ワイヤー矯正でリカバリーできる歯科医師でないとマウスピース矯正は手を出すべきではないと思うのですが、現状 法的な規制は一切ありません。

これは、歯科医師免許をとった1年目の歯科医師でもマウスピース矯正しても良い、という事です。

これはインプラント治療でも言えることですが、矯正やインプラント治療は特に専門性が高い分野になり、「いっちょやってみるか」と言って経験の浅い先生が気軽にできるようなものではありません。

何年もしっかり勉強し、治療の最初から最後まで経験のある先生の術式を見学したり、治療の補助についていただき問題ないかチェックしていただいたり、分からないところを研修会に参加してそれでも分からないところの勉強を続ける…という事を経て、初めて手を出す分野になります。


特にその中でも矯正治療は非常に歯科に特化した分野になります。




そして、マウスピース矯正ができるのは全体の患者さんの3割程度で、7割の方はマウスピース矯正をしたくても非適応ということが最新の論文等で分かってきております。


このようなことは勉強し続けない限り、全く分からないのです。


良い歯科治療を行うには、良質な歯科の情報を入れ続ける必要があります。

そして良質な歯科の情報というのは、非常に残念ながら日本だけで得ることはできないのです。




今回は当院で行なっている、マウスピース矯正についてご紹介します。



↓こちらの患者さんは左上の前歯を他の歯とそろえて欲しい、とのことでした。



診査・診断の結果、マウスピース矯正の適応だったため、マウスピース矯正していくことになりました。





歯並びはかなり改善してきました。

あと数ヶ月で矯正治療終了予定です。



次は開咬(かいこう)の患者さんです。

奥歯がとても痛いということで、当院に来られました。

原因は虫歯ではなく、歯並び・かみ合わせです。

開咬病的な咬み合わせです。

歯並びの解説については↓




奥歯しか咬んでいません。

この状態だと、咬む力により奥歯に痛みが出ることがよくあります。

診査・診断の結果、矯正が必要なことが分かりました。

マウスピース矯正の適応だったため、患者さんに説明したところ、マウスピース矯正を希望されました。




↓矯正によって、数ヶ月でこれだけ変わってきました。

だいぶ咬めるようになってきました。



比較すると


患者さんは、奥歯の痛みは全く出ないようになったとのことです。



繰り返しになりますが、こちらのマウスピース矯正では、歯並び・かみ合わせによって、改善しない むしろ歯並び・かみ合わせが悪化することがありますので、その場合は従来のワイヤー矯正が適応になります。



矯正治療することで歯並び・咬み合わせが改善すると、歯磨きしやすくなることで虫歯や歯周病になりにくくなり、歯に過大な力がかかりにくくなることで歯がすり減りにくく・割れにくくなり、抜歯になりにくくなります。



歯並びで矯正をお考えの方は、ぜひ一度当院まで お気軽にご相談ください。




当院では非常に精密な診療を1人の患者さんに対して長時間行なっているため、手が離せず電話に出られないことがあります

その際は留守番電話にお名前・電話番号・ご用件のメッセージを残していただくようお願い致します。

ご不便をおかけすることがありますが、どうぞ宜しくお願い致します。


もしご自身の歯のことで相談したい方がいらっしゃったら、当院では現在1ヶ月に10名まで無料相談させていただいております。

現在診療時間内の予約が数ヶ月先まで埋まっておりますので、診療時間外の時間で相談させていただいております。

相談希望の方は当院までお電話か問い合わせメールをお願い致します。留守番電話になればお名前・電話番号・ご用件を入れていただければ、あとでこちらからご連絡させていただきます。

実際に診査診断を希望される場合は、別日に来ていただいてお口の中の資料どりさせていただきます。(現在税込6600円頂いております)


ただいま 非常に予約が詰まっておりまして、2024年12月〜2025年1月ごろまで予約が埋まっております。

予約が取りにくいことがありますが、妥協せず最善の医療を実施しておりますので、ご理解のほどよろしくお願い致します。



閲覧数:105回0件のコメント

Comments


Commenting has been turned off.
bottom of page