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インプラントが最高の治療??? *出血あり 閲覧注意 おまけ:世界から見た日本の歯科医師像

インプラント という治療をご存知でしょうか?

おそらく1度は名前ぐらい聞かれたことがあるかもしれません。


インプラントは、スウェーデンの医師 ブローネマルク先生がチタンと骨がくっつくことを1952年に発見したのが始まりです。


そこから「歯が無くなっても 入れ歯をしなくて良い夢のような治療」ということで、世界中でインプラント治療が爆発的に普及しました。


ちなみに当院では インプラント治療は 推奨はしておりません

理由は後ほど記載します。



今回紹介する治療は左上の前歯が割れていて、総合病院の歯科で「抜歯してインプラントする」と主治医の先生から伝えられたとのことです。

他に治療法はないか と当院を受診されました。

患者さんの年齢は20代です。


まずは診査・診断からです。


矢印の歯です。








歯の裏側が割れております。


なぜ割れてしまったのか?

ここが一番重要です




赤色の部分は歯同士が当たる部分です。

一番の原因は、歯並び・かみ合わせが不良 ということが分かりました。


こちらのブログでも何度も紹介していますが、歯を持たせる最大の予防は、やはり矯正なんです。



なんとか応急的に処置を行わないといけないので、まずはかみ合わせを必要な分だけ調整して、歯同士が当たりにくくします。




少し当たりにくくなったのが分かりますでしょうか?


そして、割れている部分がどこまで割れているのか探っていきます。




削っている部分は人工的なプラスチック樹脂(レジン)になります。


レジンを除去していくと




完全に割れていることが分かりました。


さてここからです。


このまま抜歯をするのは簡単なことです。


抜歯をしてインプラントが一番良い方法なんでしょうか?


当院ではそのように考えておりません。



当院では割れている部分を切除して、再度 歯を戻してくっつける 意図的再植術 という治療方法を行いました。

もちろん、患者さんに治療方法の長所と短所、もし抜歯になった時の治療方法など、説明して同意を得てから行っております。




歯が折れております。


必要な処理を行ったのち、歯を抜いたところに再び戻します。

仮歯も作成して、その日のうちに装着します。




この処置を行って1ヶ月後はこのようになります。↓



今のところ経過は良好で、歯ぐきの腫れや歯の動揺などもありません。

今後も注意深く経過を観察していきます。


患者さんは「本当にくっつくんですね〜」と非常に不思議そうにされていました。

(移植治療や再植治療はみなさん同じような反応をされます。)


今後、数ヶ月経過を見て、問題なければ 一番歯が長持ちしやすい セラミック治療を行う予定です。(↑今は仮の状態なので、術中 と記載しております。)


このような治療は歯科医師免許に合格しても 行うことができません。

なぜなら大学で習いませんし、国家試験にも出ないからです。



昨年、アメリカ歯周病学会に参加するために渡米しました。

参加人数はものすごい数で、世界中の歯科医師が数百人おられました。






そこでは、日本人の歯科医師はほぼおられませんでした。


それはなぜか?


先進国の歯医者で勉強をしなくて良いのは日本だけ という話を聞いたことがあります。



日本の歯科医師には免許更新制度がありません。

日本で歯科医師免許を取得すれば、一切歯科の勉強をせずに患者さんの治療を行ってもなんの処罰もありません。




他国では歯科医師免許取得後、勉強をしないと免許を剥奪されるという、非常に厳しいルールがあります。(学会の途中にアルファベットと数字が組み合わされたスライドが出現し、学会に参加するだけではなく、起きて勉強しておかないと、そのスライドを見過ごします。そのアルファベットと数字を専門機関に報告しないと勉強していないとみなされ、免許剥奪になります。)



なぜこんなに勉強しないといけないのか?


患者さんにできるだけ良くなってほしいからです。

他に理由はありません。


勉強している歯医者さんと勉強していない歯医者さん

あなたはどちらに診てほしいですか?


どのような想いで歯科の勉強をしに行くかは、↓こちらでも記載しております。



勉強をしなくても免許を剥奪されないから勉強しない というのはおかしいと思いませんか?

私は患者さんのために勉強できないなら医療の仕事をしてはいけないと思います。

なぜなら、患者さんが被害を受けるからです。



また、2023年のアメリカ歯周病学会ではインプラント治療のトラブルケースが多数紹介されていました。

インプラントは天然の歯よりダメになりやすく、「インプラント周囲炎」になってしまうと治りません。

演者の先生は、「インプラント周囲炎」を分かっていても止められない「TSUNAMI 津波」と紹介されていました。

まさにその通りだと思います。


インプラント周囲炎は治せないんです


毎週消毒に来ても治りません。

レーザーを当てても治りません。

薬を塗っても治りません。

歯ぐきを切って汚れを除去(デブライドメント)しても治りません。



当院には、他院で施されたインプラントのトラブルケースの患者さんが多数来院されています。




↑インプラントをした歯ぐきから膿が出ています。これがインプラント周囲炎です。


インプラントのかぶせ物も揺れています。




インプラント周囲炎がひどくなってくると、インプラントの撤去になります。




こちらもインプラント撤去です。




グラグラなので、簡単にインプラントを除去できます。


他にもいっぱいいらっしゃいます。










まだまだありますが、キリがないのでこの辺で。

これらは全て「他院でインプラント治療をされた」当院の患者さんの写真や動画です。

なぜインプラント周囲炎が治せないかは、今後機会があればこちらのブログで紹介します。



これらのインプラント撤去した患者さんは「まだインプラント治療をして10年経ってない」方ばかりです。


これで分かっていただけると思うのですが、

・インプラントはそこまで持たない可能性がある

・安易にインプラント治療をするのではなく、天然歯を残せるなら最大限残す


ということが重要です。


最初紹介した患者さんは20代の方ですが、インプラントをして70年、80年インプラントが残っていると思いますか?

私にはどうしても70年、80年インプラントが残っているとは思えません。


インプラントは患者さんのために行う治療で、歯科医院の儲けのために行う治療ではありません。



確かにインプラント治療は素晴らしい治療なんですが、所詮は人工物です。


当院では患者さんの歯を最大限持たせるために、全力を尽くします。




当院では非常に精密な診療を1人の患者さんに対して長時間行なっているため、手が離せず電話に出られないことがあります

その際は留守番電話にお名前・電話番号・ご用件のメッセージを残していただくようお願い致します。

ご不便をおかけすることがありますが、どうぞ宜しくお願い致します。


もしご自身の歯のことで相談したい方がいらっしゃったら、当院では現在1ヶ月に10名まで無料相談させていただいております。

現在診療時間内の予約が数ヶ月先まで埋まっておりますので、診療時間外の時間で相談させていただいております。

相談希望の方は当院までお電話か問い合わせメールをお願い致します。留守番電話になればお名前・電話番号・ご用件を入れていただければ、あとでこちらからご連絡させていただきます。

実際に診査診断を希望される場合は、別日に来ていただいてお口の中の資料どりさせていただきます。(現在税込6600円頂いております)


ただいま 非常に予約が詰まっておりまして、2024年12月〜2025年1月ごろまで予約が埋まっております。

予約が取りにくいことがありますが、妥協せず最善の医療を実施しておりますので、ご理解のほどよろしくお願い致します。












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